鈴の音のような清らかさ

　清流に浮かぶ鈴の音のような清らかさが全身を包む。驚くほどの聡明（そうめい）さは、どこにも隠しようがない。

　「５歳の時に椎名林檎を見てめっちゃかっこいいと思ったんです」と、少し大人びた少女時代。小学６年生の学習発表会のミュージカルでは主役を務め、「表現するのが楽しい」ことを感じた。　中学で関西に移り、中学、高校は吹奏楽部でサックスを吹く日々。その時は「モデルになるなんて考えたこともなかった」。しかし部活引退後、「父の会社の近くに今の事務所があって、行ってみよう」と事務所の扉をノックした。

　「最初はものすごくやりたくて入ったわけではなかった」が「初仕事でメークをしてもらって、自分じゃない自分に変われた。これは楽しい」と魅力を感じ、仕事が増えていく中で「いろんな人に出会える。やりがいを感じた」と、楽しみと共に責任感を手のひらに乗せた。

　大学では心理学を学ぶ。「勉強も楽しいし仕事も。これからも楽しいと思えることを選びたい」。リリリンと笑顔が鳴った。

　（ヘアメーク　増谷祐佳）