多方面に活躍したい

フラッシュとともに吹く一瞬の風に、大きな夢が舞う。その瞳が見つめる先に、楽しみがゆらりと揺れる。

　中学の時に映像を勉強していた６歳上の姉の被写体としてモデルを経験。その時は「雑誌を見ててもそういう自分をイメージできなかった」と、モデルは遠い存在だった。

　大学入学とともに関西に出てきて服飾を勉強。大学で作品のモデルをするうちに「モデルをやりたい」と思い始める。しかし、どうすればいいか分からなかったが、強い思いが偶然を誘う。「バイト先の一つ上の奇麗な人がモデルだった」と助言をもらった。

　事務所からの合格電話は「学校でミシンを踏んでる時」。レッスンが始まり、毎晩ヒールを履いて家の周りを歩いて特訓を重ねた。

　初仕事はＪＲ大阪駅にオープンする薬局のポスター。「お大事にって３００～４００回」繰り返した。「本当にうれしかった」と瞳が潤んだ。

　来春には東京に行く。「モデル、演技、トーク。多方面に活躍したい」。強い意志は揺るがない。「今は夢しかないです」

（ヘアメーク　増谷祐佳）2014-9-15