広がる屈託のない笑顔

　屈託のない笑顔が、梅雨明けの雲一つない青い空を一足早くスタジオに呼び込む。立ち姿の後ろには常夏の海が広がり、波音が規則正しく聞こえる。
　高校１年の時に「大学のファッションイベントのオーディションを受けませんか」と声を掛けられた。そしてそのオーディションの審査員に見初められ、今の事務所の門をたたいた。

　高校時代は「興味本位」で活動。「本気になるまで時間がかかった」と、卒業後は「自分を磨ける世界。この世界がすてきだということを知った」と本気モードに突入した。「これからの２年は今までの倍の努力をしていかないと」と上を向く。

　人見知りだったため「素が出ないように演技していた」自分が嫌いだった。しかし「今はこんな自分でもしゃべっていいんだ」と人見知りを克服。演技レッスンも始め、舞台にも立った。

　「存在感を出していきたい。紗和と言えば私になるように」と高みを目指す。「いろんな経験をして、いろんな方面でやっていきたい。影響を与えられる人になりたい」。スタジオにハッピーな笑顔の波が満ちた。

　（ヘアメーク　増谷祐佳）2016-7-18