「自分は自分でいい」

　率直で透明な心が、聡明（そうめい）な瞳にくっきりと浮かぶ。

　小学生から「一番後ろだった」身長の高さがコンプレックスで、「女性は身長が低い人がいい」と思い込み「自分が嫌だった」。それが雑誌やテレビでモデルの存在を知ってからは「かっこいい」と憧れる。思い込んでいたのは欠点ではないと知って、「自分は自分でいい」と気持ちが切り替わった。

　高校を卒業してからはモデルサークルに所属。自らショーなどのイベントを企画して活動していたが、集客に苦しんだ。その時に「今の事務所に出会えた」と、縁に誘われて新たな一歩を踏み出した。

　今は「楽しいけど難しい」と、表現力の未熟さや知識の乏しさを痛感。「自分の個性を見つける」ことにも悩む。やらなければいけない課題は目の前に山積みだ。それでも「コンプレックスがある人に希望を与えたい」と真っすぐ向き合う。

　「かわいいからエレガントまで、何でもできるようになりたい。地に足をつけて、やっていきます」

　（ヘアメーク　大森未来）2020-3-7