「時代遅れでもいい」

　時折見せる顔がとてつもなく“男前”だ。その格好よさが、フラッシュの光を一瞬でのみ込む。

　４歳上の姉がモデルとして活躍していた影響もあり、17歳でモデルデビュー。「姉に連れて行ってもらった」イベントのパーティーでスカウトされたことがきっかけだった。

　「昔から年齢より上に見られる」と高校生のころから大人っぽい雰囲気を醸す。その表情から「キャリアがあると思われることもあった」という。それが「見た目と技術がともなわなかった」と苦しんだこともあった。

　それも「４年目ぐらいから、自分の中でどんなショーでも雰囲気を変えて対応できるようになった」と目尻が下がる。でも「スチールは苦手」だとか。「カメラの前で柔らかい笑顔を見せられるようになりたい」とスッと前を向いた。

　「時代遅れでもいいから」と、これからも自分のスタイルは変えないつもり。格好よさをさらに深く、より追い求める。

　（ヘアメーク　増谷祐佳）