表現力磨き、出せた個性

　スッとした立ち姿は“二枚目”という言葉がしっくりと当てはまるほどかっこいい。

　学生時代に「ウェブデザイナーの姉から紹介されて」ブライダルやヘアサロンのモデルをやっていたが、実のところ「モデルをやろうとは思っていなかった」。

　それが、就職など今後の人生に悩んでいた時期に友人から今の事務所を紹介してもらい、数カ月悩んだ末に「向いてるか向いてないかはやってみないと分からない」と、「自分の知らない世界」に飛び込む決心を固めた。

　学生時代はロックバンドのボーカルとして活動し、「表現力には自信があった」。しかし、その自信は「木っ端みじん。すぐに鼻をへし折られた」と、当初は大苦戦の連続。そこから雑誌、写真集、映画、舞台、宝塚を見て表現力を磨き、カメラで撮影に挑み、メーク道具一式そろえて似合うメークの研究重ねてきた。

　昨年は「ようやく仕事が楽しくなってきた」一年で、「自分しか出せない個性が何となく見えて来た」と肩の力が抜けた。「個性、表現力をもっと高めて、いろんな人と関わり合って、おもしろいことをやっていきたい」

　（ヘアメーク　増谷祐佳）2019-2-2