元気を与えられる存在に

　少しだけ残る幼さと大人びた雰囲気が同居した表情は、アジアの空気感にしっくりとなじみそうだ。

　小学生の時に見た雑誌のモデル募集は「親にダメ」と言われて見送ったが、小学校卒業とともに「これだけは挑戦させて」と美少女コンテスに応募。「面接、カメラテスト」までだったが、これでモデルへの憧れは強くなった。

　中学、高校は芸能活動禁止だったため、この間の６年間は「ひたすらレッスンのみ」。後輩が仕事をしている姿には「悔しくて悔しくて」と涙をのみ、「何のためのレッスン」と心が折れた時もあった。投げやりな気持ちになった時には「自分の甘さにイライラした」と振り返った。

　高校卒業を機に満を持して現場に出て、大学生活ともに活発に活動する。６年の間に薄紙を重ねるように積み重ねた努力にうそはない。「自分に自信が持てなかった私が人前に立てるようになった。自信のない女の子に、元気を与えられる存在になりたい」

　（ヘアメーク　増谷祐佳）2019-7-20