ああでコーデ

 

　わが心の師、ファッション写真家の故ビル・カニンガムさん。彼についてデザイナーの三宅一生さんはこう書いている「藍色のコットンジャケットに自転車、カメラ数個を首から下げたビル・カニンガムさんに五番街と五七丁目の角で出会う。ニューヨークに来たな、と感じるときだ」せめてスタイルだけでもとわたしもカメラに自転車で西天満4丁目と5丁目の角を走るのだが、会うのはそば屋衣笠の大将とそこの出前の長髪のお兄さんくらいで、”ファッション”すら見当たらない。何から何まで違いすぎる。しかーし、わたしは知っている、衣笠のきつねうどんがめっちゃ美味いことを。そば屋なのに、である。おそらくビルは知らない。そらそうや。それでいいのだ。その地で活動するのが一番なのだ。そうすると幸運にもおしゃれな大倉千奈さんのお出かけコーデが撮れたりするのだ。（幸運は演出しています）。犬も歩けば精神、大切です。

 

2023-6-12