396 栗須香練

不器用な努力家 新境地

 殺風景な風景の中に咲くかれんな花のように、人の気持ちに寄り添うようなほほ笑みが美しい。

 会社員として働きながら「趣味でウオーキングレッスンに通っていた」ことで声がかかり、「ぬるっと」芝居の世界に足を踏み入れることになった。

 それまでは「自分の声が嫌いで」ぼそぼそ話し、「自分の気持ちを人に伝えるのが苦手」だった。そして「私なんて…」が口癖で、「言い訳しながら楽な方に生きていた」という。

 すでに5作品で主演舞台を務め、さらに一人芝居にも挑戦して新境地を切り開く。「事務所、マネジャー、演出家など人に恵まれてきた」と、周りに支えられながらキャリアを積む。

 舞台に立って「自分を卑下すること」がなくなり「自分の意見も言えるようになった」。稽古の初日には全員のせりふを頭に入れて「台本は持ったことがない」。不器用な努力家は「どこまでやれるか分からないけど、必要としてくれるように、実力をつけたい」

 (ヘアメーク 大森未来)2021-5-1

くりす・かれん    avex management

T166 B88 W60 H85 和歌山県出身。舞台、映像で俳優として出演し、ショーモデル、ダンサーとしても活動。